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秋田市の泉・外旭川新駅(仮称)の過大な乗車人員数予測。 受益者が限られる新駅の建設 (2018.3.12)

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2018-04-10
 今日、メディアは世論を動かし、世論を作る大きな力を持ち、行政、立法、司法に並ぶ「第四の権力」と呼ばれることもある。それゆえ、メディアは、権力に追従することなく、「事実を可能な限り、客観的に、公平に伝えること」が求められている。
 秋田の地元メディアである、秋田魁新報は、秋田県において24万の発行部数を誇り、秋田放送、秋田テレビ、FM秋田などに出資し影響力を持ち、秋田県内の世論形成に絶大な力を持っている。
 その影響力の大きさから、今日の秋田県の衰退、低迷の一翼を担っているのが、この地元メディアであると言っても過言ではないだろう。

 この秋田魁新報では、しばしば、客観性を欠き、行政に迎合的と見受けられる記事を目にすることがある。
 先日 (3月9日) 、秋田魁新報で、秋田市の泉・外旭川新駅(仮称)の記事を見たが、新駅設置の地元説明会で反対の声はでなかった、と伝えていた。このような記事を読むと市民、住民の合意形成が出来ているように錯覚してしまうが、ふり帰れば、市が実施したアンケートでさえ、「新駅は是非必要である」が、新駅周辺地域で45.7%、市域全体で17.4% (平成25年実施、泉・外旭川新駅《仮称》整備効果等調査報告書より) であった。説明会で反対の声はなしとの記事と乖離しているのは何故なのか。説明会では、賛成派の人達だけが動員された疑いがある。掲載された写真をみても、出席者は、高齢者ばかりで、若い年代は皆無だ。少なくとも周知が不十分であったのは疑いない。

 また、記事では、秋田-土崎間の駅間距離 7.1キロは東北6県の県庁所在地で最長である、と強調しているが、確かに東北の県庁所在地に限定すると、福島-東福島間 6.0キロ、盛岡-大釜間 6.0キロ、山形-蔵王間 5.3キロなどだが、それとて、際立つほどの差とは言い難い。全国のJRの路線に目を転じると、宇都宮-雀宮間 (東北本線) は7.7キロ、焼津-用宗間 (東海道本線) 7.1キロ、磐田-袋井間 (東海道本線) 7.8キロ、岐阜-木曽川間 (東海道本線) 7.7キロ、大垣-穂積間 (東海道本線) 7.7キロなど、秋田-土崎間以上の駅間距離を有する駅が、秋田市以上人口規模を持つ県庁所在地を含め、多数存在しているのである。

 秋田-土崎間に新駅を新設しなければならない必然性は、存在しない。
 確かに、「駅があってもいいのでは」という話は、数十年も前から漠然としてあったと記憶している。
 しかし、近年の人口減少のペース、20年、30年先の人口予測を考えると、新駅が必要だという結論に至るのは、常識的に理解できない。 (参照…JRの新駅を建設しようとしている秋田市。20年、30年後の人口減少を見据えているのか。http://akitacolumn2.blog.fc2.com/blog-entry-121.html

 また、秋田市の乗車人員予測は、信用しがたい。
 一日当たり2118人という数字は、現在、秋田県内2位の乗者人員数である土崎駅に匹敵している。 (平成29年度 泉・外旭川新駅(仮称) 費用便益分析等業務委託 報告書 <概要版>より)
 それだけの乗客数を見込めるなら、JR東日本が既に設置していただろうし、現在の計画にある無人駅になるというのもあり得ないだろう。
 この予測は、秋田駅から7.1キロある土崎駅の鉄道利用率を、秋田駅から3キロの新駅 (予定) に単純に当てはめ需要予測を算出したものであり (定期外1.4%、定期4.4%) (平成29年度 泉・外旭川新駅(仮称) 費用便益分析等業務委託 報告書 <概要版 >より) 、実態を正確に把握した調査とは言えない。綿密な聞き取り調査で需要を予測するが普通ではないか。

 新駅設置についての欺瞞的なアンケート と言い、水増ししたような乗車人員数予測と言い、市民の血税を預かり、本来市民にきめ細かなサービスを提供するはずの行政のすべきことはとても信じがたい。恐ろしい思いがする。 (参照…秋田市 泉・外旭川地区のJR新駅設置についての欺瞞的なアンケート http://akitacolumn2.blog.fc2.com/blog-entry-127.html
 この乗車人員数予測(2118人)などのデータをもとに、費用対効果などが算出されるわけであり、市の発表した費用対効果も当然信ずるに値しないことになる。

 「市の調べでは、1日当たりの乗客を2118人と予測。建設や維持管理コストに対する経済効果の高さを示す費用対効果(費用便益比)が 『2.46』 となり、採算ライン (1.0) を上回った」 (2017年9月6日、秋田魁新報)

 市実施のアンケートで、「効果と費用を試算した上で 『効果が費用を上回る』なら、新駅は必要である」 の項目に賛成回答した、新駅周辺地域で30.7%、市域全体で45.0% (平成25年実施、泉・外旭川新駅 《仮称》 整備効果等調査報告書より) の市民を欺く行為と言ってよい。

 20億円以上の市費を投入し、受益者が、駅のごく間近の人達に限定され、現状の、広範な市民の足であるバス路線の存続、縮小の危機に直面する新駅は必要ない。

 特に、新駅予定地から南側で徒歩10分以上の地区に住む住民は、公共交通を利用するうえで、現状より不便を強いられるのは明らかだ。

 また、アンケート結果を元にした市の報告書でも「バス事業者との路線再編などの協議・検討が必要である」としており、バス利用者にしわ寄せがくるのは必至だろう。
 民業圧迫 (バス会社の経営圧迫) で、新駅付近以外の秋田市全域や近郊地のバス路線の縮小、廃止の不安も生まれる。
 新駅は秋田市をさらに衰退、疲弊させる元になる可能性もある。


 現在の秋田市は、公共事業に、多額の市費が充てられている市政である。

 総事業費100億円を超える中通一丁目地区再開発、市庁舎建設を始め、公立美術大には10億円を越える毎年の運営費 (運営費交付金 10億5411万1千円 《平成30年度 秋田市 当初予算案の概要より》 ) の他に新規施設の建設、新屋、土崎では新たな文化施設、そのほか多くの地区にはサービスセンター、コミュニティーセンターが建設され、これから、県と共同の新文化施設、県から譲渡を受けたという旧・県立美術館の改修や市営八橋陸上競技場の改修も予定されているという有り様だ。

 こうした、バラマキとも言える公共事業建設過多の市政 の一環として、市民は、多額の市費を投入した新駅建設も見なす必要がある。 (参照…秋田市は、公共事業のバラマキ市政か。絶え間なく続く、公共施設の建設 http://akitacolumn2.blog.fc2.com/blog-entry-125.html

 その一方で、秋田市では、市民生活に密接している事業が疎かになっているのではないのか。
 例えば、周囲を見渡すと、生活道路である市道には、網の目のように亀裂した状態等や凹凸、損傷個所が、数多く見受けられている。
 同様の印象を持つ市民も多いのではないか。
 因みに、平成29年度の秋田市の 「道路維持修繕事業費」 は3億2071万3千円で、過去5年間で最低であったが、平成30年度予算案ではさらに2億3410万円に減少している。 (秋田市 平成29年度、平成30年度当初予算案の概要 より)

 いずれにしても、新駅設置のアンケートや費用対効果の算出方法に見られるような、客観性、科学性を無視し、自らに都合の良いようにデータを誘導し進めようとする事業に、良い結末はもたらされないだろうし、秋田市の将来、衰退が懸念される。



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新県立美術館に移された「秋田の行事」を観た方々から、

以前より展示室が狭くなった。
「秋田の行事」が、窮屈で縮んで見える。
階上の左右から見ることが出来なくなった。
照明の照り返しがきつい。
2階から見ると目線から高すぎる。3階から眺めると壁画が低すぎる。
展示室に奥行きがなく、この壁画の迫力が全く感じられない。
以前は圧倒するほどの存在感があったが、この絵の輝きが失われた。
新しい建物の現代的な感じと秋田の行事が違和感ある。
あそこへ行きさえすれば、という大きな拠り所が失われた。

などの声が上がっています。
(2014年2月)




 「秋田の行事」は8月31日に、平野政吉と藤田嗣治が一体となり建てた現県立美術館(平野政吉美術館)から移設されました。これは、世界に誇れる貴重な文化遺産を崩壊させる、非常に愚かな行為であり、一秋田県民として、強く非難致します。

(2013年8月31日)




 現秋田県立美術館(平野政吉美術館)は、建物を活用を検討していながら、2013年6月30日で閉館扱いとなりました。
 平野政吉と藤田嗣治が一体になり、実現させた現秋田県立美術館(平野政吉美術館)は、後世の人々、美術愛好家、若者達、藤田嗣治ファンのためにも残すべきです。
(2013年8月1日)




 現秋田県立美術館(平野政吉美術館)の大展示室は、「秋田の行事」のためにレオナール・フジタ(藤田嗣治)が助言したものです。
 

 ― 藤田は、「秋田の行事」を礼拝堂のような大空間で観るよう助言し、建物の上方から自然光を採り入れ、壁画に降り注ぐよう助言しました。また、壁画を床から1.8メートルの位置に上げ、両端を少しずつせり出して据え付けたのも、臨場感を狙い、藤田がこの絵に最も良い展示方法を指示したものです。藤田の理念が強く反映されている美術館、展示室は後世に伝えていくべきです。
(2013年5月15日)



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美の巨人たち 藤田嗣治 「秋田の行事 」 ― 視聴出来なかった秋田県の方々に、一部誌上再現!
現秋田県立美術館(平野政吉美術館)に展示されている藤田嗣治「秋田の行事」




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