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市民の利便性が重視されていない「秋田市中通再開発地区」

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2014-01-23
 秋田市中通の再開発地区を歩くと、JR秋田駅方面から仲小路に続く道が、新県立美術館付近で右側に意図的に曲げられているのが分かる。JR秋田駅から仲小路、広小路、さらに大町方面へと直線で結ばれていた道路の連続性が分断され、また、通行者が、広小路方面などへ移動する際の回遊性も失われている。計画が判った時、このことがメディアで取り上げられ、近隣住民が反対していたが、その後、その声は消された。何かしらの根回しや目に見えない取引があったかは分からないが、あの地区を訪れた市民にとっては、不便な道路に改変されてしまったのである。
 また、新県立美術館の入口は、一ヵ所だけ、JR秋田駅方面を向いている場所にある。美術館所在地より西側に多くいる市民への配慮が感じられず、観光客だけを意識したものであることが分かる。

 この新県立美術館は、一体、誰のために建設したのか。秋田市の日赤・婦人会館跡地再開発の目的は何であったのか。
 県は、「秋田の行事」など藤田嗣治作品を再開発地区の目玉にしたい、にぎわいに繋げたいと言っていたが、これは、誰が言い出したものであったのか。県民、市民が求めたものでないのは確かである。

 テレビ、新聞などの「秋田の行事」の膨大な宣伝により、新美術館への来館者が増えても、商業施設の利用者は増えないことが、なかいち食品売り場の撤退ではっきりと実証された。
 また、広場でイベントなどはよく開催されたらしいが、商業施設や近隣商店街へ訪れる客が増えることはなかったようだ。
 「秋田の行事」の膨大な宣伝によって、美術館への来館者が増えることで、新県立美術館の建設が成功だったと印象づけたいだけだったようにも思われる。

 美術館として使用可能な旧来の県立美術館を移転させ、新築の美術館を建て、宣伝やイベントに多額の経費を掛け、与次郎というキャラクターや石像まで作り、大々的に駅伝イベントを開催するなどしても、商業施設や近隣商店街へ人出が波及しないのなら、この再開発事業は、失敗と言えるではないか。
(※ 事業費135億円、うち83%、112億円が公費)


 また、秋田市中通一丁目の再開発地区では、街全体のにぎわいより、美術館のにぎわいばかりが重視されており、平野政吉美術館から「秋田の行事」を始めとした藤田嗣治作品を移転させ、平野政吉美術館を壊すことがこの再開発事業の真の目的であったのではとさえ思われるのである。



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新県立美術館に移された「秋田の行事」を観た方々から、

以前より展示室が狭くなった。
「秋田の行事」が、窮屈で縮んで見える。
階上の左右から見ることが出来なくなった。
照明の照り返しがきつい。
2階から見ると目線から高すぎる。3階から眺めると壁画が低すぎる。
展示室に奥行きがなく、この壁画の迫力が全く感じられない。
以前は圧倒するほどの存在感があったが、この絵の輝きが失われた。
新しい建物の現代的な感じと秋田の行事が違和感ある。
あそこへ行きさえすれば、という大きな拠り所が失われた。

などの声が上がっています。
(2014年2月)




 「秋田の行事」は8月31日に、平野政吉と藤田嗣治が一体となり建てた現県立美術館(平野政吉美術館)から移設されました。これは、世界に誇れる貴重な文化遺産を崩壊させる、非常に愚かな行為であり、一秋田県民として、強く非難致します。

(2013年8月31日)




 現秋田県立美術館(平野政吉美術館)は、建物を活用を検討していながら、2013年6月30日で閉館扱いとなりました。
 平野政吉と藤田嗣治が一体になり、実現させた現秋田県立美術館(平野政吉美術館)は、後世の人々、美術愛好家、若者達、藤田嗣治ファンのためにも残すべきです。
(2013年8月1日)




 現秋田県立美術館(平野政吉美術館)の大展示室は、「秋田の行事」のためにレオナール・フジタ(藤田嗣治)が助言したものです。
 

 ― 藤田は、「秋田の行事」を礼拝堂のような大空間で観るよう助言し、建物の上方から自然光を採り入れ、壁画に降り注ぐよう助言しました。また、壁画を床から1.8メートルの位置に上げ、両端を少しずつせり出して据え付けたのも、臨場感を狙い、藤田がこの絵に最も良い展示方法を指示したものです。藤田の理念が強く反映されている美術館、展示室は後世に伝えていくべきです。
(2013年5月15日)



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