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秋田市の驚くべき活気のなさ ~ 盛岡市との比較

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2017-09-11
 今夏、盛岡市を訪れた。隣県、岩手の県庁所在地である盛岡市は、北上盆地のほぼ中央に位置し、面積は886.47平方キロメートル、人口 295,905人 (推計人口、2017年5月1日現在)、人口密度 334人/平方キロメートル となっており、秋田市とほぼ同規模の都市である。
 (秋田市は、面積 906.07平方キロメートル、人口 311,952人 《推計人口、2017年5月1日現在》、人口密度 344人/平方キロメートル)

 著者は、JR盛岡駅の東側にある中心市街地の一部、開運橋から大通商店街付近を通行しただけだったが、街は絶え間なく歩行者が行き交い、活気に満ち溢れていた。
 同時に、同じ東北の同規模の都市、秋田市の驚くほどの活気のなさは、一体何なのかと嘆かわしく感じた。

 何も著者だけではなく、ウェブ上でも、盛岡市は活気があっていい街だ、と伝える人が多数いる。
 なぜ、盛岡市は活気があるのだろう。

 盛岡市の玄関口、盛岡駅には、東北本線、田沢湖線、山田線、花輪線、いわて銀河鉄道と東北、秋田新幹線が乗り入れており、一日の平均乗車人員は31,126人 (2016年度) と秋田駅の10,879人 (2016年度) の約3倍である。北東北の要衝駅となっている。
 また、仙台駅とは、最短 39分、東京駅とは、最短 2時間11分で結ばれており、大都市圏と完全な日帰り圏内となっている。 (秋田―東京間は最短 3時間37分)
 県外からのビジネス客や観光客の利便性が高く、県外との人的交流が、秋田市に比べると相当活発であることがわかる。

 交通アクセスで、東北の他の県庁所在地と比較しても、大きなハンディキャップがある秋田市が、 「活性化」 を勝ち得るためには、箱物ではなく、他都市を上回るソフト、政策、アイディアの力が求められるだろう。
 コンクリートのバラマキ市政では、衰退するだけである。

 ◎ 青森―東京間 最短 2時間59分、山形―東京間 最短 2時間26分、仙台―東京間 最短 1時間31分、福島―東京間 最短 1時間22分 (全てJR新幹線)

 また、盛岡市の中心市街地は、JR盛岡駅の東側の約218ヘクタールの地区であり、そこに市全体の約25.1%の小売商業が集積するなどしており、市役所、県庁、県民会館などの多くの公共公益施設も立地している。

 また、盛岡市は、街中の自転車の利用促進に力を入れており、平成20年度には市内3つのエリアに自転車走行空間 「ブルーゾーン」 を設置するなどし、自転車走行の利便性が高められている。今回、商店街の各店先に2台程度の自転車がきれいに駐輪しているのが数多く見られた。そして、それらが決して街の景観を損ねてはいなかった。
 こういったところにも、人々や街の活気が感じられた。

 秋田市中心部においては、自転車利用した場合、気軽に駐輪できる状態にはなっていない。ビルの地下にある有料駐輪場 (一部無料もあり) にわざわざ運ばなければならない仕組みになっている。
 行政など管理する側に都合の良いシステムが築かれたのだろう。
 自転車の特性を生かした街にはなっていない。こういった所からも活気が削がれている。
 
 また、秋田市では、にぎわい=通行量と見て、再開発により中心市街地の通行量が増えたとしているが、商店の販売額が増加したとの話は聞かない。

 「経済産業省の14年の商業統計によると、市全体に占める中心市街地の小売業の売り上げは9.7%。07年の13.2%から低下しており、商業の地盤沈下に歯止めがかかっていない」 (2017年3月2日、河北新報 ONLINE NEWS)

 街の活気は、生産年齢人口 (労働力の中核をなす15歳以上65歳未満の人口層) に当たる人達が、各々の目的を持って行き交い、集まっていることで産み出されるものである。

 高齢化率日本一の秋田においては、秋田駅構内の通路 「ぽぽろーど」 を高齢者らが大勢世間話をしながら通行し、集まっているのをよく見かけるが、こういった状態は、本当のにぎわい、活気ある街とは言わないだろう。

 盛岡市駅前にある開運橋は、 「二度泣き橋」 と呼ばれているそうだ。転勤で盛岡に来た人がこの橋を渡る際、 「なんて遠くまで来てしまったのだろう」 と一度泣き,何年か後、再び転勤で盛岡を離れる際に,今度は 「盛岡から離れたくない」 と二度泣くことをいうのだそうだ。盛岡は人情に厚い、人に優しい街、自然豊かな街としても広く知られている。

 秋田において、人々の人情を語る、心温まるエピソード、話題などをほとんど聞いたことがない。
  (一県民として、一応秋田県民は、比較的優しく、穏やかな人が多いとだけ記しておく。)

 また、盛岡市では、町屋の街並みや歴史的建造物が保存され、人々に愛されている。最近では7月17日に、東京駅を設計したことでも有名な辰野金吾と盛岡出身の葛西萬司の設計による 「岩手銀行 (旧盛岡銀行) 旧本店本館」 (国重要文化財) が、耐震補強工事を施したうえ、金融史を伝える 「岩手銀行赤レンガ館」 として再オープンしている。

 それに比べ秋田市では、古い建物をその真価を理解せずに解体し、新規に建築するケースが非常に多い。

 街の古き良き物を愛する気持ちは、街への誇りと自信になり、人々の活気、街の活気の源になる。
 これは、盛岡市と秋田市の違いでもあります。

 因みに、家庭ゴミの収集についてだが、盛岡市は無料、秋田市は市民に負担をかけ、平成24年から大袋 (45リットル) 450円 (10枚) の有料になっている。そして、その手数料収入の2分の1、2億2千500万円が、毎年、判で押したように、焼却施設、溶融炉の更新のための基金に充てられているのである。

 秋田市を、普通の人口30万人都市に相応しい、市民が暮らしやすく、活気ある街に変えていくために、秋田の人がやるべきことは多く残されている。





お薦め記事 …
本質をわきまえない秋田県民の県民性と公共施設の建設
 秋田県人は 《見えっぱりで、ルーズでのんびり屋で、お上意識ばかりが強く、権威にへつらい、射倖心に富み経済観念はゼロ、中央へのコンプレックスを捨てきれない》 《とどのつまりは、本質をわきまえずに行動するきらいが強い》 と指摘されています。県内の出来事に当てはめると容易に理解できます。 http://akitacolumn2.blog.fc2.com/blog-entry-119.html



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新県立美術館に移された「秋田の行事」を観た方々から、

以前より展示室が狭くなった。
「秋田の行事」が、窮屈で縮んで見える。
階上の左右から見ることが出来なくなった。
照明の照り返しがきつい。
2階から見ると目線から高すぎる。3階から眺めると壁画が低すぎる。
展示室に奥行きがなく、この壁画の迫力が全く感じられない。
以前は圧倒するほどの存在感があったが、この絵の輝きが失われた。
新しい建物の現代的な感じと秋田の行事が違和感ある。
あそこへ行きさえすれば、という大きな拠り所が失われた。

などの声が上がっています。
(2014年2月)




 「秋田の行事」は8月31日に、平野政吉と藤田嗣治が一体となり建てた現県立美術館(平野政吉美術館)から移設されました。これは、世界に誇れる貴重な文化遺産を崩壊させる、非常に愚かな行為であり、一秋田県民として、強く非難致します。

(2013年8月31日)




 現秋田県立美術館(平野政吉美術館)は、建物を活用を検討していながら、2013年6月30日で閉館扱いとなりました。
 平野政吉と藤田嗣治が一体になり、実現させた現秋田県立美術館(平野政吉美術館)は、後世の人々、美術愛好家、若者達、藤田嗣治ファンのためにも残すべきです。
(2013年8月1日)




 現秋田県立美術館(平野政吉美術館)の大展示室は、「秋田の行事」のためにレオナール・フジタ(藤田嗣治)が助言したものです。
 

 ― 藤田は、「秋田の行事」を礼拝堂のような大空間で観るよう助言し、建物の上方から自然光を採り入れ、壁画に降り注ぐよう助言しました。また、壁画を床から1.8メートルの位置に上げ、両端を少しずつせり出して据え付けたのも、臨場感を狙い、藤田がこの絵に最も良い展示方法を指示したものです。藤田の理念が強く反映されている美術館、展示室は後世に伝えていくべきです。
(2013年5月15日)



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現秋田県立美術館(平野政吉美術館)に展示されている藤田嗣治「秋田の行事」




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    JRの新駅を建設しようとしている秋田市。20年、30年後の人口減少を見据えているのか。

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    2017-09-07
     現秋田市長が、JR奥羽本線の秋田駅、土崎駅間の秋田市「泉・外旭川」地区に、JRの新駅を建設することを表明している。9月6日の秋田魁紙に、そのような方針であるとの記事があった。
     この駅は、JR東日本が採算を見込み新設する訳ではなく、自治体の請願駅であるため、駅舎などの建設費、約20億5千万円は秋田市の負担になるとのことである。

     「市の概算では駅前広場の整備なども含めた総事業費は20億5千万円。新駅は自治体が設置費の大半を負担する『請願駅』」 (2017年9月6日、秋田魁新報)

     秋田市では、経済効果などを上げ、建設するつもりのようだが、人口減少が続く秋田市の現状や20年後、30年後の利用者の需要予測をしたものであろうか。

     新聞によると、秋田市の人口は、2006年が331,834人 (10月1日時点、《2017年8月1日、秋田魁新報より》)、2016年が313,668人 (10月1日時点、《2017年8月1日、秋田魁新報より》)と10年間で、18,166人、5.47%の減少となっている。同じ減少率が続けば、20年後には、280,291人、30年後には、264,959人と予測される。

     また、国立社会保障・人口問題研究所では、2040年に秋田市人口は約235,000人と予想し、秋田市当局でさえ、260,000人を目標としているらしい。市長自らが語っていることだ。

     「国立社会保障・人口問題研究所は2040年の市人口が約23万5千人に減ると推計しているが、市が目指す将来人口は約26万人だ」 (2017年7月31日、秋田魁新報)
     
     また、秋田市「泉・外旭川」地区においても、外旭川では農地が残っているが、泉では、ほぼ100%住宅地、商業地となっており、今後の人口増加の余地はない。

     また、新駅を建設した場合の利便性についてだが、新駅予定地から徒歩10分位の所に住む著者は、現在徒歩2分でバス停、バス乗車15分ほどで、中心市街地や駅に到着しているが、新駅だと徒歩10分、乗車5分 (推定)ホームから駅入口まで5分、商業施設「なかいち」まで5分位と25分位要すると推測される。 (多少の誤差あり) 非常に不便な駅になることが予測され、とても利用しようとは思えない。

     以前、テレビ番組内で、なかいちの食堂に行く際、利用したいと話していた人がいたが、駅到着後に要する時間を考えなかったのだろう。

     新駅と目と鼻の先に住む人が、駅構内に用事がある場合、乗り換えの場合にのみ便利なだけの、非常に利便性が低い駅になってしまうだろう。
     加えて、土崎方面からの乗客は、今より少なくても3分は所要時間が増えるだろう。

     また、仮に利用者激減で、JR側で維持管理が困難になり、廃駅になってしまえば、20億円以上の市費が、全くの無駄になる。
     この新駅の問題は、慎重に対処して頂きたいと願う。
     
     新駅建設より、将来を見据えた秋田市の公共交通の在り方について、ビジョンを示すことの方が重要であると考える。

     とりわけ、秋田市の現状を考えれば、循環型バスなど、バス路線の利便性を高めるのが最善ではないか。冬場の除雪体制の強化とスムーズで安全な運行も重要だ。

     この「泉・外旭川新駅」建設は、現市長の選挙公約であるとのことだが、一体誰に対する公約なのか疑問だ。後援会や支援者、言い替えれば、支援する特定の業界、業種の人達への公約ではないのか。

     土木屋さんだけが潤うような市政であるなら、御免蒙りたい。





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    (2013年8月1日)




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     ― 藤田は、「秋田の行事」を礼拝堂のような大空間で観るよう助言し、建物の上方から自然光を採り入れ、壁画に降り注ぐよう助言しました。また、壁画を床から1.8メートルの位置に上げ、両端を少しずつせり出して据え付けたのも、臨場感を狙い、藤田がこの絵に最も良い展示方法を指示したものです。藤田の理念が強く反映されている美術館、展示室は後世に伝えていくべきです。
    (2013年5月15日)



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    郊外への進出と平成の大合併による拡大化を計った秋田市 ~ 一貫性のない「コンパクトシティー」の主張

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    2017-09-05
     先日、秋田市新屋に、体験型施設「秋田市新屋ガラス工房」が完成したというテレビ番組を見た。この施設は、秋田公立美術大卒業生を嘱託職員として採用するなどの目的を持ち、総事業費12億5000万円の市費が費やされている。

     「 [秋田市新屋ガラス工房] 新政酒造の工場跡地約6500平方メートルに、木造平屋の工房と駐車場を整備。総事業費は約12億5000万円」 (2017年5月15日、河北新報 ONLINE NEWS)

     秋田市は最近よくコンパクトシティーを主張しているが、仮にその主張に沿うならば、この施設は、JR秋田駅前周辺の秋田市中心市街地に造るべきではないのか。中心市街地内に多数ある空き店舗を利用すれば、格安でオープン出来たはずである。
     しかし、この新屋ガラス工房は、現市長の選挙公約に組み込まれ、新屋地区住民の要望どおり、建てられている。

     また、選挙公約により、土崎地区には土崎まちづくり拠点施設、「土崎みなと歴史伝承館(仮称)」が建てられるという。土崎神明社祭の曳山行事の資料や太平洋戦末期に空襲を受け、今まで保存されていたにもかかわらず、今年4月に解体された、旧日本石油秋田製油所倉庫から搬出した柱、梁など展示する予定だとのことだ。
     これも戦後72年間残り、空襲の惨禍を生々しく伝えていた、旧日本石油秋田製油所倉庫をそのまま保存し、貴重な負の文化遺産、歴史教材として後世に伝えるべきではなかったか。

     このように、秋田市ではコンパクトシティーを主張する一方で、中心市街地以外に新たな公共施設を建設し続けている。これらは、あからさまな選挙目的と言えるだろう。

     また、秋田市では、昭和60年以降に、郊外への拡大化がなされ、御所野ニュータウンを造成するなどし、さらに、平成の大合併では河辺町、雄和町を編入する (平成17年) など、都市の拡大化が計られ、コンパクトシティーとは真逆な道を現に歩んできている。
     今頃、コンパクトシチィーを主張するとは、全く一貫性のない、矛盾した主張である。

     因みに隣県の山形市では、平成の大合併をせず、面積は381.3平方キロメートルで、秋田市 (面積 906.1平方キロメートル) の半分以下である。
     山形市長さんは、「『コンパクトシティー』という言葉を最近耳にしますが、山形市は平成の大合併をしておらず、もともとがコンパクトなんです」と語っている。
     人口密度は、山形市が662人/平方キロメートル、秋田市が344人/平方キロメートル (2017年5月1日現在の推計) とほぼ倍の差がある。

     また、秋田市中通一丁目再開発では、コンパクトな街づくりの観点から市民によって同地区への市役所の移転新築が提案されたが、これについては深く検討されず、県が進める県立美術館の移転新築を含む計画案が実施されている。市がコンパクトシティーを標榜するのなら、中心市街地への市役所の移転新築が最優先ではなかったのか。

     そして、総事業費135億円 (うち公費112億円) の中通一丁目再開発の完成、終了後、事業費130億円の市役所が山王地区のNHK秋田局跡地に建てられるという事態となっている。
     中通一丁目地区への市役所移築が実現していれば、135億円の支出はおさえられた。
     未来の街づくりと財政規律、有効な財政支出の面から見ても、中通一丁目地区への市役所移築が最善ではなかったのか。

     また、現秋田市長が、新屋地区、土崎地区では、新たな公共施設を建設しておきながら、外旭川地区への民間資本の参入 (イオン出店計画) には、「コンパクトシチィーの考えとは相いれない」と理由付けし、否定しているのはおかしな話である。
     加えて、コンパクトシティー理論の成功例は、全国的にほぼ皆無だ。
     20年、30年後を見据えたうえでの 「秋田市の活性化」を判断の基準とすべきである。

     この時代に、この秋田市に参入しようという民間資本を拒絶すべきではない。受け入れるべきである。

     都市を活性化させるのは、役所や公務員、公共施設ではなく、市民や民間の力である。





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    本質をわきまえない秋田県民の県民性と公共施設の建設

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    2017-08-26
     かつて秋田に赴任した、全国紙の新聞記者が、著書の中で、秋田県人の県民性について、

     《見えっぱりで流行ばかり追い、ルーズでのんびり屋で、会話は冗長》 《お上意識ばかりが強く権威にへつらい、射倖心に富み経済観念はゼロ、中央へのコンプレックスを捨てきれない》 等とデータを元に述べ、 《とどのつまりは、秋田人は本質をわきまえずに行動するきらいが強い》 ということを鋭く指摘している。  ( 「無重力の風土-秋田人を考える」 《三木賢治著、秋田書房》 )

     著者も、思い当たり、共感する部分が非常に多い。
     また、現在の県行政や、秋田県内の出来事も、その「秋田人論」に当てはめて考えると、容易に納得できる。

     数年前の秋田市中通再開発にしても、「なぜ美術館移転なのか」、「美術館に相応しい環境とは」、「旧・県立美術館(平野政吉美術館)の文化的価値」等の本質的議論より、県のいう「秋田の行事」をにぎわい創出につなげたい?という悠長な理屈が優先され、総事業費135億円もの巨費が費やされている。
     経済観念の希薄さが見える。県議会においても、一度動き出したものはもう止まらないというスタンスであった。

     また、県が「~したい」とか、「~と考えている」が、公共施設建設の理由となりうるのなら、規律のない、ルーズな財政支出の危険性が潜み、戒めるべきである。誰もが納得できる客観的な理由がそこには必要である。これも、お上意識が強い、権威主義的な秋田の風土の弊害と言えるのか。

     いずれにせよ、見えっ張りで、悠長で、経済観念のない、公共施設建設に巨費が投じられるようでは、そのつけは、直ぐに県民に回ってくる。そして、県全体の衰退に直結する。

     現在計画されている、県と秋田市による、事業費220億円を超える「新文化施設」建設も、見えっ張りで、ルーズで、経済観念が乏しく、本質を見極めようとしない、秋田人の悪しき県民性が、一際強く反映されているようである。  





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    (2013年8月31日)




     現秋田県立美術館(平野政吉美術館)は、建物を活用を検討していながら、2013年6月30日で閉館扱いとなりました。
     平野政吉と藤田嗣治が一体になり、実現させた現秋田県立美術館(平野政吉美術館)は、後世の人々、美術愛好家、若者達、藤田嗣治ファンのためにも残すべきです。
    (2013年8月1日)




     現秋田県立美術館(平野政吉美術館)の大展示室は、「秋田の行事」のためにレオナール・フジタ(藤田嗣治)が助言したものです。
     

     ― 藤田は、「秋田の行事」を礼拝堂のような大空間で観るよう助言し、建物の上方から自然光を採り入れ、壁画に降り注ぐよう助言しました。また、壁画を床から1.8メートルの位置に上げ、両端を少しずつせり出して据え付けたのも、臨場感を狙い、藤田がこの絵に最も良い展示方法を指示したものです。藤田の理念が強く反映されている美術館、展示室は後世に伝えていくべきです。
    (2013年5月15日)



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    平野政吉美術館の大展示室と藤田嗣治「秋田の行事」 ~ 永遠に

    秋田県立美術館(平野政吉美術館)の閉館、大壁画「秋田の行事」展示室の閉鎖及び「秋田の行事」、藤田嗣治作品の移転について
    美の巨人たち 藤田嗣治 「秋田の行事 」 ― 視聴出来なかった秋田県の方々に、一部誌上再現!
    現秋田県立美術館(平野政吉美術館)に展示されている藤田嗣治「秋田の行事」




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    東北各県の人口減少予測と秋田県の新文化施設の規模

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    2017-08-24
     国立社会保障・人口問題研究所による東北各県の2040年の人口予測と現在の人口(著者調べ)は下記の通りとなっている。
     現在、東北6県で唯一、人口100万人を切っている秋田県は、2010年比で実に-35.6%の人口減少率が予測されており、これは東北のみならず、全国一である。

     ◎ 2040年人口予測
        (2010年比、%) 総人口(千人)
     秋田   -35.6      700       996,983人(平成29年8月1日現在の人口)
     青森    -32.1       932        1,338,465人(平成29年1月1日現在の人口)
     岩手    -29.5       938        1,268,083人(平成28年10月1日現在の人口)
     山形    -28.5       836        1,103,190人(平成29年7月1日現在の人口)
     福島    -26.8       1485        1,884,646人(平成29年7月1日現在の人口)
     宮城    -16         1973        2,322,955人(平成29年7月1日現在の人口)


      公共施設の規模も人口減少予測に見合った大きさにするのが、自明であり、過大な規模の施設の建設は許されない。
     因みに、東北各県の主な文化施設の規模(客席数)は下記の通りとなっている。

    青森市文化会館:客席数 2,031席
    岩手県民会館:客席数 1,991席(大ホール)、602席(中ホール)
    宮城県民会館:客席数 1,590席  〈他に仙台サンプラザ 《最大2710席》 等あり〉
    山形県県民会館:客席数 大ホール 1,496席、地下講堂 150席(移動席)  〈現在、新県民文化施設 《大ホール2000席》 を建設中〉
    福島県 とうほう・みんなの文化センター(福島県文化センター):客席数 大ホール全1,752席、小ホール379席(ほか車椅子席5席)
                                 《著者調べ》


     23年後に、東北でも、一際少ない人口70万人と予測されている秋田県において、現在計画されている、2000席の大ホールと800席の小ホールを有し、延べ床面積2万1500平方メートルの東北最大規模の客席数を持つ施設は、適正規模と言えるのだろうか。
     220億円を上回るという建設費は、巨額過ぎはしないのか。福祉等他の予算に回すべきである。

     財政規律のない公共施設の建設は、県の衰退の元凶である。

     大きな規模の施設を造り、客を呼び込みたいと言う、前世紀の遺物のような発想と、哀れな田舎者根性を捨てない限り、秋田県の全国最高水準の勢いで進む衰退は止まらないだろう。





    お薦め記事 …
    本質をわきまえない秋田県民の県民性と公共施設の建設
     秋田県人は 《見えっぱりで、ルーズでのんびり屋で、お上意識ばかりが強く、権威にへつらい、射倖心に富み経済観念はゼロ、中央へのコンプレックスを捨てきれない》 《とどのつまりは、本質をわきまえずに行動するきらいが強い》 と指摘されています。県内の出来事に当てはめると容易に理解できます。 http://akitacolumn2.blog.fc2.com/blog-entry-119.html



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    新県立美術館に移された「秋田の行事」を観た方々から、

    以前より展示室が狭くなった。
    「秋田の行事」が、窮屈で縮んで見える。
    階上の左右から見ることが出来なくなった。
    照明の照り返しがきつい。
    2階から見ると目線から高すぎる。3階から眺めると壁画が低すぎる。
    展示室に奥行きがなく、この壁画の迫力が全く感じられない。
    以前は圧倒するほどの存在感があったが、この絵の輝きが失われた。
    新しい建物の現代的な感じと秋田の行事が違和感ある。
    あそこへ行きさえすれば、という大きな拠り所が失われた。

    などの声が上がっています。
    (2014年2月)




     「秋田の行事」は8月31日に、平野政吉と藤田嗣治が一体となり建てた現県立美術館(平野政吉美術館)から移設されました。これは、世界に誇れる貴重な文化遺産を崩壊させる、非常に愚かな行為であり、一秋田県民として、強く非難致します。

    (2013年8月31日)




     現秋田県立美術館(平野政吉美術館)は、建物を活用を検討していながら、2013年6月30日で閉館扱いとなりました。
     平野政吉と藤田嗣治が一体になり、実現させた現秋田県立美術館(平野政吉美術館)は、後世の人々、美術愛好家、若者達、藤田嗣治ファンのためにも残すべきです。
    (2013年8月1日)




     現秋田県立美術館(平野政吉美術館)の大展示室は、「秋田の行事」のためにレオナール・フジタ(藤田嗣治)が助言したものです。
     

     ― 藤田は、「秋田の行事」を礼拝堂のような大空間で観るよう助言し、建物の上方から自然光を採り入れ、壁画に降り注ぐよう助言しました。また、壁画を床から1.8メートルの位置に上げ、両端を少しずつせり出して据え付けたのも、臨場感を狙い、藤田がこの絵に最も良い展示方法を指示したものです。藤田の理念が強く反映されている美術館、展示室は後世に伝えていくべきです。
    (2013年5月15日)



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    事業費200億円ありきで始まっている、県と秋田市の新文化施設 ― 山形県「新県民文化施設」との比較

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    2017-07-19
     秋田県知事佐竹氏などが、県と秋田市との共同による新文化施設の建設を目論み、選挙公約にする意図であることが明らかになったのは、平成25年2月下旬頃だが、まだ建設地や建物の目的、用途、規模等全てが未確定の段階から、佐竹氏はこの施設について、「200億円はかかるかもしれない。350億円かけた県もある。中途半端なら造らない方がいい」 (2014年 《平成26年》 3月18日、秋田魁新報) と県議会で発言している。

     始めに事業費200億円ありきを、事業の具体化以前に表明しており、さらに現状ではそれが226億円~231億円にまで膨らんでいる。こういった言動、手法は、特定の業界、団体への利益を最初に確定させる行為に等しい。県民利益を第一に考えれば、コストの削減という発想、議論が出るのが当然である。そうはなっていない秋田県や秋田県議会の現状は一体何なのだろう。
     また、佐竹氏の言う「中途半端なら造らない方がいい」とは一体どういう意味なのか。身の丈以上の施設を良しとするつもりなのか、個人的な虚栄心を持ち込もうとするつもりなのか。

     ところで、隣県、山形県においても、2019年度中の開館を目指した「新県民文化施設」の建設が進められているが、この県では、知事、県議会によるコスト削減への努力の跡が見える。
     当初160億円の事業費を見込んでいたが、巨額であるとして一旦凍結され、その後、事業費圧縮への取り込みがなされ、現在は148億円に押さえられている。(延べ床面積は1万5796平方メートル、大ホール2000席。小ホールも当初計画されたが、県議会、パブリックコメントでの意見を踏まえ、県内既存施設の活用を図ることとした《山形県ホームページより》)

     県議会の最大会派の自民党内では「削れる部分は削り、規模を縮小すべきだ」との意見が強かったという。

     秋田市の県との共同の新文化施設においては、大ホール以外に小ホール(800席)が計画されているが、数百メートル以内に、2012年に完成したばかりのにぎわい交流館のホール(300人収容)やアトリオン音楽ホール(客席数700+車椅子専用席4)もある。小ホール(800席)は削減すべきでないか。

     何より使用可能な秋田市文化会館(大ホール1,188席、小ホール400席)を継続使用すればよいだけである。

     事業費が226億円~231億円にまで膨らんでいる秋田県と山形県とでは、78億円~83億円の差がある。
     アリーナ、スタジアムの建設に匹敵する額でもある。

     ところで、秋田市は、交付金目的のためか、新文化施設建設計画に合わせて、秋田駅前、千秋公園周辺地区を芸術文化ゾーンにしたいと突然言い出している。それまで、秋田市では、中心市街地活性化基本計画のコンセプトを「城下町ルネッサンス」、中通一丁目地区の再開発コンセプトを「千秋公園と一体になった、街中オアシス」としており、どこにも芸術文化ゾーンの言葉はない。

     しかし残念ながら、秋田市のような人口30万前後の中小都市において、秋田駅前、千秋公園周辺地区に文化施設を集約することにより、街の活性化が生み出されることはないと言えよう。文化・芸術に趣味を有する人の数は限定的である。
     より多様な人々が集まる、回遊性を生む多極化した街を志向すべきである。

     2000席の大ホールと800席の小ホールを有し、延べ床面積は2万1500平方メートルの秋田の巨大・新文化施設は、年間4億850万円の維持費が試算されており、現在の2施設(県民会館、秋田市文化会館)の年間維持費3億8234万円をも上回るという。統合後のメリットはむしろ少ない。

     「県は、県民会館と市文化会館を統合することで 『維持管理費が抑えられる』 と主張する。果たして本当なのか。市の試算によると、新文化施設の年間維持費は約4億850万円。これに対し、2015年度の2施設の年間維持費は計3億8234万円で主張と異なる」 (2016年12月19日、河北新報)

     秋田市の新文化施設は、事業費200億円という巨額施設を建てること自体を目的にした、県と秋田市の連携のように見える。
     
     言い換えれば、特定業界に約束した「200億円」捻出のための連携、共同事業と言えないのか。





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    (2013年8月1日)




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     ― 藤田は、「秋田の行事」を礼拝堂のような大空間で観るよう助言し、建物の上方から自然光を採り入れ、壁画に降り注ぐよう助言しました。また、壁画を床から1.8メートルの位置に上げ、両端を少しずつせり出して据え付けたのも、臨場感を狙い、藤田がこの絵に最も良い展示方法を指示したものです。藤田の理念が強く反映されている美術館、展示室は後世に伝えていくべきです。
    (2013年5月15日)



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    千秋公園の堀の土手と新文化施設の建設

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    2017-07-15
     秋田市・千秋公園入口にある現・県民会館所在地に、県と秋田市による新文化施設を新築する計画が進行中だと言うが、選定された完成図の写真を見ると、千秋公園の堀の内側に現在ある土手が大きく削られているのが分かる。

     この土手は、天守閣のない土塁造りの城である久保田城が、築城された際に造成されたものである。約400年の年月を経ていると推測される。県や秋田市にとって歴史的に貴重な文化財であることが明らかだ。

     また、千秋公園内には、平成元年に本丸北西隅に建てられた「御隅櫓」があるが、これは全くの観光用のもので、一見天守閣風に見える4階建てだが、実際は現存資料によると2階建てであったということだ。

     天守閣、石垣の存在しなかった久保田城にとって、土塁と堀の内側の土手は、久保田城そのものを指し示している。

     県立博物館館長であった、新野直吉秋田大名誉教授もこの土手について、「歴史的価値が高く貴重な伝統文化財だ」と語り、保存を訴えている。専門家によって明確に価値を指摘されている文化財なのである。

     「県立博物館長の経験もある新野直吉・秋田大名誉教授が講演。現状では同校 (注、秋田和洋女子高) と県民会館を隔てている土手が撤去される可能性が出ており、『歴史的価値が高く貴重な伝統文化財だ』 と重要性を指摘し、保存を訴えた」 (2016年11月25日、毎日新聞地方版)

     歴史教育の上でも非常に貴重で、次世代の人々に残すべきこの文化財を、県や秋田市はどう認識して、どう次代に伝えようとしているのだろうか。

     著者は、新文化施設を現県民会館の場所に建てることによって、千秋公園の一部であり、その象徴であり、歴史を刻んできたお堀の土手が、切り崩され、変質されて後世に伝えられることがあってはならないと考えます。
     
     ある有名な建築家が、その著書の中で、小高い丘陵に造るニュータウンを設計した際、自然と調和した山なりの住宅地を作ろうとしましたが、経済優先の時代の論理で、「これじゃ、仕事にならない」という土木屋さんの言いなりに、ブルドーザーで山は平らに切り崩され、味気ない、均一な住宅が並ぶニュータウンが出来てしまったと、言っておられました。

     今回の新文化施設の建設によって、歴史的価値のある、千秋公園内の土手が切り崩され、撤去され、一部土建業者だけが潤うようなものであってはならないと考えます。
     後世に大きな禍根を残すことになるでしょう。

     また、あと23年後の2040年には、秋田県の人口は、実に 35.6%減の70万人 と予測されています。 (国立社会保障・人口問題研究所、2010年比)

     人口激減時代に対応した、適正規模の収容人員の施設、かつできるだけコストを押さえた施設であることが、今、秋田県民のために求められる、最低限必要なことではないでしょうか。

     果たして今計画されている新文化施設がそういった認識と方向性の中にあるのでしょうか。





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